甲子園歴史館ブログ

甲子園の歴史を保存

2007.10.18 Thursday
こんにちは。本日は森が担当します。

10月も下旬にさしかかりましたね。リニューアル工事は、来年3月の内野完成に向けて着々と進められています。そんな中、先日はベンチが保存されたというニュースをお伝えしましたが、今日はまた、甲子園球場の歴史がひとつ保存されたお話です。

以前の球場正面から少し1塁側へ歩いた所に、関係者用の出入口があったのはご存知でしょうか?球場の壁からつきだした形の出入口でした。

その入口を入ると、常に開かれた状態の鉄製の扉がありました。
実際にはもう扉としては使われていませんでしたが、実はこの扉には、銃弾の跡が残っていたのです。
接収されていた時代に米軍が試し撃ちをした跡だとか、西宮空襲の時に残った跡だとか、諸説言われていますが、いずれにせよ長い時間この場所にあった甲子園球場ならではの歴史を感じさせてくれる扉です。

作業では壁に付けられたレールから、扉が取り外されました。




こうして職人さん達の手によって丁寧に取り外された扉は、甲子園球場が歩んできた長い歴史を語り継ぐひとつの証として保存されます。
以前のベンチと同じく、球場が新しく生まれ変わった後で、皆様にもご覧いただきたいと思っています。
auther : 歴史館担当者 | - |