甲子園歴史館ブログ

バックネットもしばしのお休み

2007.10.05 Friday
こんにちは。本日は森が担当します。

今日は、リニューアル工事の現場、球場内へと行ってきました。
と言うのも、今日はバックネットの取り外し作業が行われていたのです。

バックネットは、縦に通ったワイヤーに固定されているのですが
2本のワイヤーの間には、2枚のネットが取り付けられています。
そしてその2枚のネット同士もお互い離れないように固定されているため
まずは、その固定を外す作業です。

その作業が終わると、2枚が同時にクレーンで持ち上げられました。

そして地面へと、ネットが降ろされます。

このネットは、来シーズンにも使用されるため、きちんと丸められて
来年までの間保管されます。



バックネットを間近で見られた事がある方はもちろんご存知だと思いますが、ステンレス製だという事、ご存知でしたか??
太さ3.2㎜のステンレスで、網目の大きさは100mm×50mmなんだそうです。できるだけお客様の視界の邪魔にならないよう、黒い吹き付け塗装がされています。

ところでバックネットの歴史というのは、銀傘などと違ってあまり話題には上らないのですが、せっかくの機会なので少し調べてみました見る

まず昭和18年 開設当初から設置されていたネットを、銀傘(当時は鉄傘と呼ばれていました)の供出と共に撤去します。その後、昭和26年に銀傘が復活した際、バックネットも新たに取り付けられました。そして、昭和57年、現在のバックネットに付け替えられたのです。
この昭和57年、銀傘が今のようなアルミ合金製にふき替えられたのと同じ年なんですね。

・・・つまり!

バックネットの歴史は、銀傘の歴史と共に歩んできたと言えますね楽しい
甲子園球場のバックネットは、銀傘が供出されてから復活するまでの間を除いては、ず~っと銀傘から吊されていたのですから、当然と言えば当然ですが・・・汗

このバックネット、高さ約25m、幅は裾の一番広い所で約32mあります。
これだけの高さのネットが、銀傘からスタンドへ下りているのも
思えば甲子園球場ならではの風景ですよね。

来年、新しくなった内野スタンドに再びお目見えするまでの間、バックネットは25年ぶりに、しばらくのお休みに入ります。
auther : 歴史館担当者 | - |