こんにちは。永井です。
日本シリーズも終わり、プロ野球も本格的にオフシーズン突入という感じです。タイガースは、既に秋季キャンプ真っ只中。来年こそは、真弓新監督の下、V奪回を期待したいところです。

さてリニューアル工事が始まると我々も球場内に容易に入ることが出来ず、ブログネタも乏しく、苦し紛れに（？）今回は、甲子園球場で今まで行われたイベントの歴史について書きたいと思います。

まず、有名なのは、昭和13年に開催された全日本スキージャンプ大会。左中間スタンドに高さ約30mの木製ジャンプ台を造り、雪は、新潟から貨物列車で運搬するという大掛かりなものでした。雨が降ったら雪が解け、全てが台無しになる訳ですから、球場関係者は、野球開催日以上に天候を気にしたことでしょう。この大会は、翌年も開催されたというから驚きます。2回続けて行ったということは、事業として成り立ったのでしょう。今なら雨天リスクの高さや採算性から企画段階で100％NGとなると思われます。その時代だからこそできたイベントです。


更に戦前では戦車大博覧会という珍イベントが、昭和14年に開催されています。様々な戦車が、グラウンド内に特設された小山や沼地を走る内容だったようです。こんな阪神園芸が真っ青になりそうなイベントですが、戦争という時代の波の中では、野球場での開催に対して何の疑問もなかったのかもしれません。今では、芝生の養生面を重視し、戦車どころか、自動車の展示会すら、開催できません。

とにかく戦前は、野外映画会や鷹狩り、野外歌舞伎、馬術大会など様々なイベントが開催されていました。昭和8年に開催されたオリンピック選手歓迎馬術大会には、映画『硫黄島からの手紙』にも登場した金メダリスト”バロン西”男爵も参加したとのことです。

戦後の甲子園球場は、全国高校野球大会の開催地、タイガースの本拠地として野球に主軸を置き、野球以外のイベント開催は、減少していきます。
単発では、ボクシングやサッカーの開催実績がありますが、近年のイベントとして、何と云っても開催数が多いのが、コンサートです。今でも毎年9月にはTUBEのコンサートが開催されていますが、過去を紐解くとMr.Children、、サザンオールスターズ、JUDY　AND　MARYなど大物アーティストが甲子園球場でコンサートを開催しています。

またイベントではないのですが、昭和29年には、マリリン・モンローが野球教室で当時の夫ジョー・ディマジオと共に来場したエピソードもあります。

そして、甲子園冬の代名詞といえば甲子園ボウル。今年で63回を数える東西のアメフト大学王座決定戦は、甲子園球場のリニューアル工事期間中は、長居スタジアムで開催されていますが、今や甲子園球場で行われる数少ない野球以外のイベントです。

このように野球以外のイベントは、その時代、時代を反映させた内容のものが多く、甲子園球場の歴史を違った側面からうかがい知ることができ、面白いものです。